「診断」と「変革」の組織力強化サイクル


日本たばこ産業株式会社 様

「国内No.1・世界第3位のたばこ事業」、「医薬事業」、「食品事業」の3つの事業を柱として、世界120ヵ国以上でビジネスを

展開する多角的グローバル企業・JTグループ。

 

JTグループの組織力を強化するための取り組みについて、“「診断」と「変革」”という枠組みで、経営企画部部長の近藤氏に

ご紹介いただきました。


なぜ組織力強化を始めたのか

組織力強化がテーマとなったのは2005年当時の経営環境に端を発しています。

 

事業面においては、国内たばこの市場縮小はあったものの、海外たばこ事業の成長に支えられて順調な推移をしていました。
しかしながら、たばこに対する世の中の風当たりや増税圧力、喫煙者の減少などが、私たちが想定していたよりスピードを

増してきており、国内たばこ市場の縮小はさらに進展すると見込まれていました。

 

さらに、フィリップモリス社からライセンスを受けJTで製造販売していたマールボロのライセンスが2005年4月に終了するという

大きな転換期も迎えており、社内での危機感が非常に高まっていました。

こうした状況を踏まえ、2003〜2005年の3ヵ年計画「PLAN-V」は、全社を挙げて徹底的に無駄を排除し、強靭なコスト体質を

構築するといった経営計画でした。

「PLAN-V」では、人員削減を含めたリストラクチャリングに取り組み、一定の成果は得られたものの、徹底的な無駄の排除・

大幅な人員減で現場の活気が薄れ、組織の疲弊が懸念されていました。

 

そんな状況の中で、2006〜2008年の3ヵ年計画(JT2008)にて重点テーマとして掲げたのが「組織力強化」です。

これは、現場の活力を取り戻して組織を活性化することにより、順調な業績拡大を支える土台を盤石なものとしたい、という

当時の経営陣の想いによるものです。

 

そして、「組織力強化」の取り組みに向けて、まずは主管部門として経営企画部が旗を振ることになりました。


組織力診断の開始

まず、組織力強化の取り組みの第一段階として、そもそもJTの組織力がどのような状況なのか診断することとしました。

 

診断のため、オリジナルサーベイ「J-MAP」を開発し、全社的な調査を実施しました。
これがJTとリンクアンドモチベーションさん(以下LM)とのお付き合いのはじまりです。
LMから提案をもらい、J-MAPでは組織力を「共通目的」「協働意志」「コミュニケーション」の3つで測ることとしました。
加えて、当時の経営理念として持っていた「JTブランディング宣言」「ブランディング・スピリッツ」についても浸透度を
測るようにしました。

 

 

このJ-MAPを開発・実施したことにより組織力強化に向けた土台が整備され、各職場に結果をフィードバックすることにより、

自組織の変革に向けた取り組みを行うことが可能になりました。

また、J-MAPは毎年実施されるので、経年比較することができます。

自組織が昨年に比べてどうだったのか、1年間で変革したこと、起こったことを考え比較することで、取り組みの成果を

確認するとともに、次の1年でどう変革していくのかを考えることができます。

課題は、グループ会社含め調査の範囲を拡大することでした。

初年度はJT単体9,456名での実施でしたが、JTグループ全体の組織力を診るためには、グループ全体への拡大が不可欠です。

これについては、J-MAPの実施対象を徐々にJTグループ全体に広げ、2010年度では15,804名が回答しています。


全社で取り組んだ変革促進施策(1)

さて、診断によって組織力の状況が把握できたわけですが、次はいよいよ変革の促進というフェーズに入っていきます。

現場での変革を促進するために実施したのが、JAMといわれるリーダー層の意識醸成イベントと、JTAといわれる

社内表彰制度です。

 

まず「リーダー層の意識醸成イベント」についてご説明いたします。

JTGroup Action Meeting、通称JAMと呼ばれるイベントを2007年に実施いたしました。

JAMの目的は、「変革への意識を醸成する」ことです。

参加者は、管理職のもとで現場の変革をリードする若手のリーダー層を集めました。

彼ら・彼女らの変革への意識を醸成しコミュニケーションの強化を図ることで、変革の原動力になってもらおうというものです。

このイベントで発したメッセージは2点です。

まず、健全な危機感として「変化せずには勝ち残れない」ということ。

社長の木村も口癖のように「変化に挑み続けなさい」と言っており、これだけ環境変化が激しいと自ら変化しないと生き残れない、

ということを明確にメッセージとして伝えました。

 

もう一つが、「一人ひとりが変化し続ける主役を担う」ということです。

これは、変化というものは、言われたからやるということではなく、現場の自発的な取り組みとして行ってこそ意義があるという

想いから発信したメッセージでした。

 

それらのメッセージを踏まえ、「生き残るのは最も強い者でも最も賢い者でもない。変化できる者だけが生き残る。JTグループは

一丸となって変化に挑み続ける」というコンセプトに落とし込み、JAMのプログラムに反映しました。

 

LMに企画段階から相談に乗ってもらいましたが、プログラムにはすごくいろいろな工夫がされていて、参加者が眉間に

しわを寄せて難しいことを話し合うのではなく、初めて会った者同士でもリラックスして意見を述べ合うなど、非常に和やかな

雰囲気で対話が進んでいました。

 

JAM開催の成果と課題についてですが、成果については、全社・事業横断的なコミュニケーションによって、「会社も

社員一人ひとりも変わらなければならない」という危機感と変革のエネルギーを参加者間で共有することができたことです。

事後のアンケートでは参加者の90%が意識や心構えに変化が生じたと回答しています。

 

課題は、意識の高揚が実現したものの、実際の行動の変革は十分ではなかったことです。

先ほど述べたように、JAM2007では、直接組織の中で活躍する若手リーダーに、ボトムアップでの変革の役割を担って

もらうことが目的でした。

その意味において、参加者の変革への意識高揚、各職場におけるイベント内容の共有ができたことは成功だったのですが、

一方で、組織トップのコミットや、個人ではなく職場単位でのアクションプランがなければ、現場で変革を起すことは困難でした。

その気づきが翌年のJAM2008年に活かされることになります。

 

JAM2008はJAM2007の経験を活かし、リラックスした雰囲気は保ちながらも、イベント内容の共有をゴールとするのではなく、

イベント後、職場で参加者が周囲を巻き込み、組織単位でのアクションの促進をゴールとすることまでを求め、組織力強化の

一環としての位置づけを強化しました。

そして、変革の動きを確実に起すため、JAMに出席しない直属上司や部門長にも明確な役割を与え、参加者の

アクションプラン促進をサポートする体制を整えることで、事前事後含め、参加者が取り組みを継続しやすい

環境整備施策を強化しました。

こうして、JAMは現場に組織変革の促進力を与えることができたと考えています。


全社で取り組んだ変革促進施策(2)

次に全社を対象とした変革促進施策のもう一つの事例として、社内表彰施策JTA(=JUST TRY AWARDS)をご紹介します。

 

JUST TRYはJTの頭文字をもじった駄洒落です。

「JTブランディング宣言」「ブランディング・スピリッツ」の理解・共有がなかなか進まない中、難しい言葉ではなく

「要はこういうことなんだ」というスローガンを作ろうということで決まったのが「JUST TRY」です。

「まずやってみよう」というメッセージを込めています。

 

JUST TRY AWARDS の目的は、「ブランディング宣言」「ブランディング・スピリッツ」の実行のため、まずは一歩踏み出した

改善事例を共有することにより、「変革を起すことはいいことなんだ」「ぜひ進めるべきだ」「自分も挑戦してみよう」というマインドを

醸成し、現場での変革につなげていこうというものです。

決して大きなプロジェクトではなく、現場で進められている「JUST TRY」、すなわち「ちょっとした工夫や、勇気を奮って

始めたこと、めげることなく続けたこと」で誰かに歓ばれたり、業務改善につながった事例を募集し表彰する制度です。

JUST TRY AWARDS の選考プロセスは、上下期ごとに自薦、他薦問わずエントリーする 事務局で期ごとに10件ずつ

優秀賞を選定 社員投票により年間の最優秀賞を決定する、というステップで行いました。

事務局での表彰基準は、JUST TRYを褒め称えるコンセプトを大切にするため、次に挙げるような簡潔な選考基準としました。

(1)その人なりの「気づき」や「工夫」があるか

(2)行動にあたっての苦労や困難はどのくらいか

(3)誰か(または本人)の歓びにつながるか。

「歓び」は、ブランディング宣言と一貫性を持たせるために選考基準に入れました。

 

2006年から2008年までの3年間実施しました。
毎年数千件の応募がありましたので選考には大変苦労しましたが、素晴らしい取り組みが多数あったので、

非常にやりがいを感じました。
年間20件の優秀案件については、グループ報で共有されるとともに、表彰パーティーで表彰式が実施されます。
グループ報については、取り組みの目的・内容・結果だけでなく、本人と、その上司やスーテクホルダーに取材し、できるだけ

生の事例を社内に届けられるような誌面といたしました。
このように社内に共有することは、単に事例の伝達だけではなく、受賞者や周囲のモチベーションアップの面でも

効果がありました。

JUST TRY AWARDSの成果は、行動することの大切さを改めて認識してもらえたことです。

一方課題ですが、行動が促進され全体としてはこの施策が非常に盛り上がったものの、「職場間の温度差」や「目的との乖離」

といった問題点がありました。

 

ある職場は積極的に参加するが、ある職場はJUST TRY AWARDSに興味を示さないという状況で、「職場間の温度差」が

生じていたことも事実です。
「目的の乖離」という点は、そもそもこの表彰施策では、まず行動することの大切さを訴えることを優先し、「JTブランディング宣言」

「ブランディング・スピリッツ」そのものを前面に押し出さなかったため、この表彰施策では「JTブランディング宣言」

「ブランディング・スピリッツ」の理解や共有が進みづらかったことが挙げられます。

 

このようにJAM、JTAにはそれぞれ良かった点、悪かった点がありましたが、J-MAPによる組織力診断、そしてJAM・JTAによる

全社・事業横断での施策展開により、診断と変革のサイクルが回り始めました。


各部門での自発的な組織力強化の取り組み

本社による変革の促進が進むと同時に、各事業部や部署による現場での変革の動きが始まりました。

数ある動きの中から、その代表格である、製造統括部門におけるJ-MAP分析手法を現場に獲得させる取り組み、M&S部門

における管理職の横のコミュニケーションを促進させる取り組みをご紹介いたします。

 

製造統括部門はたばこ事業本部に属し、工場や製造に関わる技術を統括する立場にある部門で、M&S部門は製造統括部門と

同様にたばこ事業本部に属しており、マーケティングおよび販売に責任を負っています。

2007年にマーケティング機能とセールス機能が統合されて誕生しました。

 

まず製造統括部門における、J-MAP分析手法を現場に促進させる活動である「組織力向上研修」をご紹介します。

組織力向上研修実施の経緯・目的としては、それぞれの管理職がJ-MAPの結果をしっかり読み解き、各部署の組織の

強み・弱みは何なのかを分析できる力を付与するというものでした。

組織レベルでJ-MAPの結果がフィードバックされるものの、その分析手法の知識がないために有効に活用できない、改善活動に

活かせないという課題を踏まえて実施いたしました。

具体的な内容としては、

(1)まずは管理職として変革の牽引役を担っていくという役割認識をしっかりと持ってもらう

(2)J-MAPを読み取り、それを分析できるスキルを身に付けてもらう

(3)その上で自分の組織の課題を明確にし、それに対してどういう手を打っていくのかというアクションプランを作ってもらう

(4)そのアクションプランを皆で実現していくために、メンバーのモチベーションを高めるスキルを付与する。

大体このような4つのプログラムで実施しました。

 

組織力向上研修の成果は、「管理職がJ-MAPを現場で使えるようになった」ことだと思います。

J-MAPを読み解く手法を丁寧に現場まで伝え、現場がそれを獲得したことにより、自発的にJ-MAPを活用してもらえる環境を

作り出すことができました。

一方課題は、分析手法を獲得した結果、いかに得点を上げるかということにばかり着目してしまう状況が生まれたことです。

本来はJ-MAPをツールとして使って組織力を向上させることが目的なのに、目的と手段が逆転してしまうことになったのです。

 

次にご紹介するのが、M&S部門における取り組みです。
きっかけは2007年にマーケティング部門とセールス部門の統合が行われ、マーケティング アンドセールス部門として出発

したことです。

新部門の誕生に際し、管理職層の横のコミュニケーションの強化が必要と考えられました。
そのため、「One Team One Goal」というスローガンを掲げ、「進化2008」というM&S部門の全管理職450名を集めた2日間の会議を

実施したのです。

一つの部門としての統合を成功させるため、「戦略の浸透」「横のコミュニケーションの促進」が目的となっています。
従って、単なる戦略の発表ではなく、ケースワークによって市場変化に適応することの重要性を体感し、参加者自らが設定した

テーマでのディスカッションにて横のコミュニケーションを促進させました。

 

徹底的に管理職の横のコミュニケーションを高め、M&S部門の組織力を盤石なものにしようと試みました。

部門統合後の未来を創っていく管理職の主体性を大きく醸成しつつ、異なる部署の管理職たちがコミュニケーションによって深く

つながりあうことができ、課題というほどの課題はなく、非常に成功した会議だったと思っています。


様々な取り組みの進化(1)

ここまで、当社の中で診断と変革のサイクルという形で組織力強化が進んでいることをお話しました。
ここからお話するのは、各取り組みの「進化」についてです。

 

最初に、診断の進化についてです。

お伝えしましたとおり、初期のJ-MAPは2006〜2008年度の3ヵ年計画における「組織力強化」のテーマに対して

作られたものでした。

 

これに対して2009〜2011年度の3ヵ年計画において着目されたのが、「戦略の継承・発展」というポイントです。

ブランディング宣言、ブランディング・スピリッツが進化したJTグループミッション・JTグループWAYを共有・実践していくことで、

企業価値の増大を図ることとなりました。

このため、2009年にJ-MAPはJTグループミッション/WAYの共有・実践度を把握するためのサーベイへと進化いたしました。

 

 

初期のJ-MAPが「組織力」を測ることを目的にしているとするならば、新しいJ-MAPは「組織力」を測りつつも「JTらしさ」を

測ることが目的に加わったと言えます。

この診断の進化におけるポイントですが、組織の目標と状況の変化に合わせて柔軟に「ものさし」を変更したことにあると

考えます。
3年は割合短い期間と考えられる方もいるかもしれません。
しかし、組織の目指す目的はJTグループミッション/WAYに進化しました。
また、私たち自身の組織力も進化しました。
つまり、いままでの「ものさし」では合わなくなっていたのです。

 

経年で変化を把握してきた流れが途切れるというデメリットはあるものの、無理に合わない「ものさし」を使うのではなく、

組織の進化に合わせて「ものさし」も柔軟に進化させていく、ということが大切だと考えております。

 

そこで、進化した「組織力」を把握するため、「組織目的」「個の力」「インナーコミュニケーション」の3つで組織力を

測ることとしました。

新J-MAP設問の内容は、「組織目的」はJTグループミッション/WAYについて、「個の力」は社員の自己認識や

成長環境について「インナーコミュニケーション」は組織の血流について診る構造となっています。

新J-MAPでは、経営理念が自分たちの仕事にどの程度密接に絡んでいるのかをしっかりと測ることができ、現場により近く、

実際の業務に結びつけて組織力を診断できるツールになったと思っています。

また、JTグループミッション/WAYを浸透していくためには、どのような打ち手が必要なのかを部署レベルで把握するため、

さらに新たな設問を追加しました。

それがJTらしさを把握するための設問であり、JTグループミッション/WAYについて、未認知、認知、理解、共感、行動

の5段階で状況を聞く設問になっています。

 

また、これらの結果を現場にフィードバックし、さらなる共有・実践に向けたアクションのヒントとして活用してもらうことを企図して、

JTグループミッション/WAYの「共有・実践度把握シート」を開発しました。

 

このように、診断自体も進化させてきましたし、診断後、各部門に「気づき」を与えるためのフィードバックも充実させてきました。
本社による変革の促進方法も進化しています。
それは「ステップを明確にした理解・実践」「JTグループミッション/WAYについて考える機会の提供」そして

「全社への継続的な発信」です。

 

まず、「ステップを明確にした理解・実践」ですが、現在の中計「JT-11」においては、まず管理職に

JTグループミッション/WAYを腹落ちさせて変革を促そうと試み、1年目:管理職の理解、2年目:管理職の実践と部下への

理解・実践促進、3年目:全員の理解・実践という目標を掲げました。

 

管理職から取り組みを始めた理由の一つには、JAMから得られた経験があります。
現場の意識の高揚は実現したものの、実際の行動の変革は十分ではなかったというJAMの課題に対して、経営層から管理職、

管理職からメンバーへと地に足を付けてJTグループミッション/WAYを伝え、現場の変革につなげることで解決を

図るようにしました。

次いで「JTグループミッション/WAYについて考える機会の提供」です。

具体的には、経営から現場に発せられた変化を訴えるメッセージに対して、部門ごとにJTグループミッション/WAYについて

「考える会」を始めました。

その実施方法は部門ごとに任せたのですが、多様な事業があるので、部門や職場の仕事の内容によって

JTグループミッション/WAYに対する考え方や行動は多少変わってもいいと思っていました。

全社の取り組みとしては、せっかくJTグループ内にいろいろな物の見方・考え方があるのならば、それを共有することで新たな

気づきが得られるのではないかと考え、全グループの管理職2,000名強を集め、JTグループミッション/WAYを考える

機会を設けました。

グループ内での異業種交流会にもなり、多様な力の結集となりました。


様々な取り組みの進化(2)

最後に「全社への継続的な発信」です。
この点については、変革の必要性を発信し続ける手段として、イントラネット内に社長通信というコーナーを設けて、トップからの

継続的な情報発信をしております。

 

これはJUST TRY AWARDSの課題であった「職場間の温度差」「目的との乖離」を踏まえて生まれた方法です。

先ほどは、多様な考え方や行動で構わないと述べましたが、そういった中にあっても、緩やかな統一感とブレない目的意識は

必要であると考えています。

 

その一方で、現場での取り組みも進化しています。

 

その一例として、再び製造統括部門とM&S部門をご紹介します。
製造統括部門においては、管理職がJ-MAPを活用しながら、現場主動促進のためのツールとしてJ-MAPを使用する状況となり、

自ら考え、自ら動く組織を目指すようになりました。

 

M&S部門においては、管理職がJTグループミッション/WAYを十分に理解し、現場に落とし込むことで進化する組織を目指す、

というかたちに進化しております。

 

 

具体例をご紹介いたしますと、製造統括部門においては、これまでやってきた組織力向上研修のテーマを、J-MAPの分析手法を

教えることから、現場主動のさらなる変革促進を目指すことに進化させました。
現場主動とは読んで字のとおり、現場が主体的に動く、変革するという意味です。
現場主動を実現するために製造統括部門の掲げる「RG-PDCA サイクル」という仕組みの質向上を図り、現場主動の実現を

目指すものになりました。

RG-PDCAサイクルのR、Gとは、Research & ReviewとGoalのことです。
通常Pに含まれているResearchとGoalの重要性に着目し、ResearchとGoalを独立させ、Planを立てる前段階で的確なResearch、

明確なGoal設定を行うことにより、より精度の高いPlanを立案しPDCAサイクルにつなげます。

このRG-PDCAサイクルは仕事の内容を問わず、すべての仕事を行う上での「仕事の基本スタイル」といえます。

ですから、製造統括部門だけでなく、今やたばこ事業全体でも用いられる考え方となりました。

 

この進化した組織力向上研修においては、現場主動を目指すため、RG-PDCAサイクルの質を上げることを目標としています。
既成概念を打破し、組織としてのゴールを魅力的に描く観点を付与し、そこに向かってJ-MAPを一つのツールとして使用し、

的確なResearch を行い、明確なGoal を設定し、PDCAを進めていく、というストーリーに立っています。

 

 

M & S 部門のイベントも変貌を遂げ、「シンカ2009」となりました。
カタカナの「シンカ」としたのは、「進む」の方の「進化」と、「深い」の方の「深化」、「新しい」の「新化」などいろいろな意味を

含ませたからです。

 

シンカ2009でのポイントは、進化2008が横のコミュニケーションの強化であったことに対して、縦のつながりを強化することに

進化した点で、目的は、JTグループミッション/WAYを改めて深く考える機会を与え、管理職が自ら組織変革を行う状況を

創出することです。

従って、JTグループミッション/WAYに関しての理解を促進することはもちろんですが、日々の活動に紐づけてアクションプランを

立案するために、自分たちで課題を発掘し考えるようプログラムの変更を施しています。


現在JTの組織力強化はどのような状態にあるのか

現在のJTの組織力強化は「自走」状態であると考えます。

 

当然、本人が納得しなければ意識は変えることはできません。
その意味で、全社的な取り組みとしては、組織力強化のために何かをやらせる、命令するということではなく、必要性を

気づかせる(JAM)、さりげなく促す(JTA)といった取り組みであったのが良かったのではないでしょうか。

 

そこから各組織それぞれで独自の取り組みが起こりました。
遠回りのようで一番の近道だったのです。

 

また、その押しつけでない取り組みを、試行錯誤を繰り返しながらも粘り強く継続してきました。
この手の施策には社員からの批判がつきものですが、組織力を高めることが会社の成長につながると信じて続けてきたことが、

各組織で自ら変革しようとする動きにつながりました。
このように、私たちの組織の状態は現場が自ら考え自ら動く「自走」状態となっており、

組織力強化に向けた強い基盤ができてきていると考えています。

 

ただ、まだまだ課題も多く、完成したとは言えませんので、今後も粘り強く継続していきます。

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